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ナイチンゲール看護研究所
Florence Nightingale Archive
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『看護覚え書』
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現代社版
フロレンス・ナイチンゲール
(改訳第7版・発行2010年)

訳=湯槇ます・薄井坦子・小玉香津子
  田村 眞・小南吉彦


歴史に埋もれて忘れ去られた『看護覚え書』

 ところが不思議なことに、この『看護覚え書』は、発刊の当初においてこそ絶大な人気を博したものの、その後は徐々に忘れられていき、およそ100年の間、ほとんど読まれることもなく、ただ「かの有名なナイチンゲールが遺した著作」という、骨董品的な価値は細々と命脈を保ちながらも、その肝心な内容である「人類史にも輝くほどの比類ないナイチンゲールの思想(生命哲学)」そのものに対して、それにまともに取り組み、その深い意味の深奥を探求するような研究者は出なかったのです。

 つまり、歴史はこの著作に正当な評価を与えることなく、実に110年近くも、ほとんど埋もれたままに放置したのです。その理由は、いくつか考えられますが、いちばんの要因は、ナイチンゲールに続いてナイチンゲールの思想から学び、その深みを読取るだけの実力と、真摯な学問的姿勢とを身に備えた、優れた研究者がいなかったということでしょう。

 その流れは世界的な傾向でしたが、日本においても同じであり、その名は広く人口に膾炙され「世界の偉人」として世の尊敬を集めながら、その肝心のナイチンゲールの著作をひもとき、その思想を積極的かつ組織的に研究し、そこから貴重な思想遺産を学びとろうとする人は出なかったのです。

 ナイチンゲールは、世に言われるような、たんなるヒューマニストや慈善家などではなく、自らの経験からたぐりとってきた、生命と健康についての理論を、看護の基本原理として結晶化させ、その信念を実現する事に生涯情熱を燃やし続けた、偉大な思想家であり、たゆみなき社会運動家であったのです。そのナイチンゲールの人間としての、あるいは思想家としての核心は忘れられ、ただ情緒的、感傷的にナイチンゲールの実績を称賛するのみ、という時代が長く続いたのでした。

ナイチンゲール思想の再発見と再構築
 
              
   
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